その夜、二人はイノッチ達の事で興奮してなかなか眠れなかった。
ベッドの上で寝ながら二人は話した。
D君 「実はイノッチが今プロポーズするようにメールで誘導したんだ。」
リーナ 「そんなことが陰であったの?」
D君 「そうでもしないとイノッチの性格からして、何も起こらないと思うんだ。
彼は剛君がまいやんが好きだと分かると、自分の気持ちを押さえて
剛君にまいやんを譲ってしまった。恋愛はある程度自己中でないとね。
あのシチュエーション以上のプロポーズのタイミングはないね。」
リーナ 「なんかディーンって、恋愛ドラマのプロデューサーみたい。」
D君 「自慢じゃないけど、男女のその時の恋愛心理を読むことができると思う。
その時、彼彼女がどんなことを考えているかをね。これが恋愛偏差値の
高い人の特徴なんだ。これが高ければ、気になる人がいたら、ちょっとした
ジャブを出して脈がなければ、そこで踏みとどまって、それ以上、彼彼女に
近づかないから、いい距離感をもって今までどうりの友達として付き合える。」
リーナ 「そう、今の人は割と学力の偏差値は気にするけど、恋愛偏差値が低い人が多い
と思う。それで相手のことをよく知りもしないのに、いきなりプロポーズ
してきたり。それじゃ女性としては断るのが当然と思う。」
D君 「そうなんだ。だから学生時代に勉強ばかりした人は高学歴かもしれないが、
彼または彼女とどう付き合い始めればいいかよくわからないんだ。」
リーナ 「はじめはジャブなんだ。」
つづく
午後7時30分、今度はリーナのスマホが鳴った。
リーナ📱 「、、、、、、、、はい、松本里香です。」
サッシー📱 「リーナ、サッシーだけど、今日はありがとう。」
リーナ 「あっ、今井先輩。」
サッシー 「リーナ、会社じゃないんだからサッシーでいいよ。」
リーナ 「どうだった?今日のバーベキュー大会。」
サッシー 「最高だった。まさか最後にあんなすごいことがあるなんて。」
リーナ 「なんですか?その最後にあったすごいことって。」
サッシー 「まだご主人から聞いていないの?イノッチがDさんに電話するって言ってた
けど。」
リーナ 「えっ、何も聞いていませんけど。」
サッシー 「そうなんだ、じゃあ言うね。実は今日のバーベキュー大会の時、イノッチが
私にプロポーズしてきたんだ。」
リーナ 「えーーーーーーーーーー。で先輩の返事は?」
サッシー 「それはOKに決ってるでしょ。」
つづく
午後6時ごろアパートに着いたD君とリーナは、すぐ近くの食堂で夕飯を済ませた。
午後7時、二人はアパートに戻った。部屋に入り二人はコーヒーを飲んで休んでいた。☕
その時D君のスマホが鳴った。
D君📱 「、、、、、、、、はい、松本です。」
イノッチ📱「もしもしDさん、イノッチです。」
D君 「ああイノッチ、今日は楽しかったね。」
イノッチ 「そうですね。Dさんのメールありがとうございます。あの時は本当に
ナイスアドバイスでした。恋愛は行き当たりばったりですね。自分が恋愛の
シナリオを書くとろくな結果にならないんですね。今までの自分はその点
全然ダメでした。それがDさんのアドバイスどうりにすると、いきなり満塁
ホームランでした。」
D君 「満塁ホームラン?まさか。」
イノッチ 「そうです。そのまさかです。」
D君 「プロポーズしたの?」
イノッチ 「ええしました。」
D君 「それで結果は?」
イノッチ 「特大ホームランです。」
D君 「それはすごい、やったね!!」
つづく