暖かく無関心なホッとする人(P君)5779話

11/26(日)10:53
D君は先週金曜日のことを思い出していた。(タイミングというのはつくづく大切なものだ
。正しい、正解だと思っていても、そのタイミングを間違えると、とんでもない方向に物事が進んでいってしまう。それで思い出したのが、クリスマスカードを出すタイミングのこと
、今年ももうすぐクリスマスハリケーンがやって来る。この時期は恋人がいない人や独身者にとっては、早く過ぎ去ってほしいつらい日々。おまけに今年のクリスマスイブの12/24は日曜日、と最悪(人によって違うけれど、この場合は恋人がいない人の場合。)クリスマス
ソングやツリー、何でもクリスマスを連想するもので溢れている。そんな鬱々とした日々を
過ごすのが嫌で、前から気になってはいたが、近所の白壁の教会に行く勇気がなかったが,
 35歳のクリスマスにポストを見ると、一枚のクリスマスカードが入っていた。それは今、
通っている教会のクリスマス祝会の招待状だった。それをもらったと同時に、その教会に
出かける勇気も湧き出て来た。それは確か12月に入ってすぐだったような気がする。


                                     つづく

暖かく無関心なホッとする人(P君)5778話

11/24(金)8:11
D君は昨日会った津田牧師のことを思い出していた。(彼に最初あったときは、そんなに
明るい人に見えなかった、どこにでもいる30代の若者だったけど、僕が帰る頃は、なにか胸のつかえがとれ、なにか急に今にもスタートダッシュしたい陸上競技の100Ḿ走者のように眼が輝きだした。きっと僕が言ったことが彼の悩みを解決したのだろう。彼とは気が合う。
多分35歳だろう。奥さんは30ぐらいかな?その男の子は1歳か2歳だろう。
                                     つづく

暖かく無関心なホッとする人(P君)5777話

11/23(木)14:00
D君は少し緊張しながら、牧師館のインターホンを押した。
ピンポーン
牧師 「はい。松本さんですね。今、行きます。」
玄関ドアが開いた。牧師と初めて顔合わせたD君は、まず彼の眼を見た。仕事柄小説家
に会う機会が多いが、彼らの眼は皆生き生きとしている。なぜなら彼らは自分の思いを
活字を通して、世の中に発表できるから。でも彼の眼には生き生きとした眼力が無かった。


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