暖かく無関心なホットする人(P君)351話

 午後3時、彼らは楽器屋に入って行った。「コーチは大学生の時、バンドを組んでいたんでしょ。そのときキーボードの人はいた?」「いたよ、ギター、ベース、ドラムス、
キーボード、ボーカルの5人のバンドだった。」「その時のキーボードの人の楽器の
メーカーを覚えてる。」「うん、覚えているよ。Rolandだったよ。」、、、、、、、、
「よし、これにしよう。コーチが昔このRolandの音に合わせて、ギターを弾いていたと
思うと嬉しくて。」「すみません、これ下さい。」
 午後4時、D君が楽器屋の前にインプレッサをつけて、Rolandのキーボードを後部座席
に積んだ。それから二人は車でリカの家に向かって走り出した。
「ここからリカちゃんの家まで25分ぐらいかかるけど、帰っちゃっていいかな?」
「うん、早く帰った方がいいから。両親は妹と一緒に出掛けて、午後5時ごろにならないと帰って来ないと言っていたから。私が楽器を買いに行ったと思っている、だからその前に帰っていないと。」
 午後4時25分、彼らの車はリカの家に着いた。
                                  つづく