暖かく無関心なホットする人(P君) 350話

 午後2時15分、彼らはケーキ屋の二階の窓側の席に着いた。「今、ルカによる福音書を
読んでいるんだけど、以前リカちゃんはローマ人への手紙以降はクリスチャンに向けた
手紙だから、クリスチャンでないと、よくわからないと言っていたよね。でも洗礼を受けてクリスチャンになったから、ローマ人への手紙以降も読んで理解できるよね。」
「そうですよ。私は新約聖書ばかり読んでいる。」そのとき頼んでいたものが運ばれて来た。。。。。。。。。「あのさ、考えたんだけど4月23日(日)に結婚の話を牧師先生、
リカちゃんの両親、リーダー、ガッキーの順に話そうと思う。ガッキー以外の人は口が
堅いと思うよ。」「それでいいと思う。」「ごめんね、待たせちゃって。でもこれで
精一杯なんだ。」「わかってる。」「もう少しの辛抱だから。」。。。。。。。。
「あとひと月ぐらい二人だけの秘密だね。別に、こそこそしているわけじゃないよ。
こうしている方が結婚目的で洗礼を受けたわけでない事が分かると思うよ。」「でも、
こうして二人だけの秘密を持っている事って、なんかドキドキして楽しい。」
 午後2時55分、二階の部屋が混み始めて来た。彼らは店を出て、ケーキ屋通りの楽器屋
に入って行った。
                                   つづく