暖かく無関心なホッとする人(P君)4596話

10:50 D君は仕事中だったが休憩中に、昨日TVで見たノンフィクションの番組のことを
思い出した。(3・11の東日本大震災から10年が過ぎた。当時生き残った人は家族を失ったりして、とてもじゃないがその悲劇を思い出す津波の映像を見たくなかっただろうが、10年
たって、その当時の映像を冷静に見ていたのが印象的だった。ある人は、当時わが子を同時に津波で3人も失った。彼は何のために生きているのかわからなくなったとき、わざと忙しくして仕事を次から次に作り、うつに沈むことが無いようにした。----それで10年も
たってやっと当時を振り返ることが出来た。そう考えると時間だけが人の心を癒すものだと思う。ただ時間が解決するものではなく、それこそ油絵のように、絵の具を塗り重ねていけば、いつの間にか昔の記憶は消え、思い出せない。----イエス様による罪の赦しも似たようなことだと思う。イエスさまが十字架で流された血は、私たちが犯してしまった汚い
絵の具で描いた絵の上に、塗り重ねられた。だからその絵は真っ赤な血で覆い尽くされている。そしてその真っ赤な血がついたキャンバスは、どんなことをしても取り除くことが出来ない。神さまでも取り除くことができない。----赦された罪は神様の記憶にない。


                                     つづく