暖かく無関心なホッとする人(P君)3845話

18:35 D君は思った。(ときどき自分が本当の虫のアリだったら、どんなに良かったかと思う。なぜかというとよく見ないとどこにいるかわからない。でもちゃんと生きている。
黙々と働いて冬に備えて食料を蓄えている。何もしゃべらない。(他の虫は音を立てる
事もある。セミなどはうるさいほど音をたてる。)食料を蓄えるときだけ危険な地上に出る。神様から見れば人間はアリみたいなもの、すぐにでも足で潰し殺すことができる。
人間がアリを見るのと、神様が人間を見るのは似ている。人間がアリを足で押しつぶさないのは哀れみだけ。神様が人間を殺さないのは哀れみだけ。アリは小さく弱い存在。人間も
神様から見れば小さく弱い存在。アリの様にもっと小さくへりくだった存在になりたい。


                                    つづく