暖かく無関心なホッとする人(P君)3667話

 13:15 D君とリーナは10分昼寝をしてから起きた。


D君 「最初はリーナがガッキーに電話したほうが自然かな。」


リーナ 「OK。任せて。」彼女はガッキーの家に電話をかけた。


    「ブルルル、ブルルル、ブルルル」


ガッキー 「はい、桜井です。」


リーナ 「寛子、わたし里香だけど。」


ガッキー 「里香、偶然じゃないよね。私も今、里香の家に電話しようとしてたの。
      なんかさあ、小さい時から里香、寛子だったからリーナとガッキー
      なんて気取ってるみたいでね。」


リーナ 「わかるー。別にいいんじゃない、青年会じゃないんだから。」


ガッキー 「そうだよね。で、要件は何?」


リーナ 「特にないんだけど、ディーンも私も教会で二人に会えないのが、ちょっと
     寂しくてね。」


ガッキー 「ディーン!ラブラブじゃん。」


リーナ 「寛子はリーダーのことをなんて呼んでるの?」


ガッキー 「恥ずかしいんだけど、嵐の桜井翔に似てるから、桜井君。」


リーナ 「えーそうなんだ。寛子は昔からジャニーズ系の男の子、好きだったもんね。
     そうだ。ディーンもリーダーと話がってたんだ、今リーダー家にいる?」


ガッキー 「いるよ。変わる?」


リーナ 「うん、お願い。」 受話器をD君に渡す。


D君 「もしもしリーダーですか?Dですけど。」


リーダー 「D君、暇だねえ。テレワークにはもう慣れた?」


D君 「ええ慣れました。むしろテレワークの方が仕事に集中できますね。余計な雑用
    が入らないんでね。リーダーはどうですか?」


リーダー 「僕の会社はいわゆるIT企業なのは知ってるよね。だからテレワークは前から
    やってるよ。アメリカのシアトルに留学したのも、そこがITの本場だからね。」


D君 「そうでした。ところでKKとサーティーは元気でしたか?二人とも教会に行き
    始めて、こんなことになっちゃって。」


リーダー 「二人とも元気だったよ。と言っても電話だけどね。KKはこの秋、ランナー
      と結婚する予定なんだって。」


D君 「ええー!!そうなんですか?」


リーダー 「えっ、聞いてないの?」


D君 「聞いてません、初耳です。」


リーダー 「多分なんだけど、二人ともいい歳だからね。それに秋ごろになればコロナも
      収まっていると思うって言ってたよ。教会で挙式したいんだって。もちろん
      その前に洗礼を二人とも受けたいんだって。」


D君 「それはよかった。でもどうして僕にそんな大事なことを言わないんだろう?」


リーダー 「それはだって言ってみれば、D君が二人を引き合わせたんだから仲人だよ。
      そんな大事な人に電話でなんて話せないよ。」


D君 「それはそうですよね。でも婚約してから結婚式までは一番楽しい時期なのに、
    デートとかはどうしてるんですか?」


リーダー 「それは僕も気になってたんで聞いてみたら、電話デートしてるんで問題ない
      って言ってたよ。」


D君 「そうですか、電話デートいいですね。それとサーティーはどうですか?」


リーダー「彼も元気だったよ、でもホマキ会えないんでさみしいって言ってたけどね。」


D君 「彼にも電話デートを勧めてみたらどうですか?彼は内気なんで。」


                                    つづく