暖かく無関心なホットする人(P君) 94話

 彼ら四人は教会を出てインプレッサに乗り込んだ。雪は降り止み、青空になっていた。
車はイオンに向かった。イオンに着くと、彼らは中にある洋食屋に行った。席に着くと、ガッキーはカキフライ定食、リカちゃんはハンバーグステーキ、桜井さんはエビフライ
定食、D太郎はハヤシライスを頼んだ。ガッキーが「ごめん、D太郎。このあいだ両親を
教会で紹介するって言ったのに忘れてた。」D君は「いいって、いいって今度で。」
リカちゃんはこの店のハンバーグが大好きだった。「うーん。おいしい。」「そうだ。
私の両親も一緒に紹介するね。」と言った。桜井さんはエビフライが好きだった。
「OOさんのおかげで毎週みんなで美味しいお昼が食べられてありがとう。」D太郎は「いいえ、こちらこそ、今まで日曜は一人寂しく、お昼を食べてましたから夢のようです。」と言った。
 昼食のあと、桜井さんは「これからどうしますか?今週の土曜日2月4日は、いよいよ
青年会の日帰り軽井沢プリンスホテルのスキー場です。何か忘れ物があったら買い物して
下さい。いつものようにスターバックス前3時、待ち合わせということで。」と言った。
 彼女たちは化粧品コーナーに向かった。桜井さんとD君は日用品コーナーに向かった。
D君はホカロンが欲しかったからだ。
 2時50分に桜井さんとD君はスターバックス前にいた。3時ちょうどに彼女たちが来たので四人はスターバックスに入った。この自然な関係がD君は好きだった。二人だけだと
緊張して実際以上自分を見せようとして、背伸びして不自然になってしまう。なにより
そういう関係は疲れてしまう。素の自分でいられない関係は疲れてしまう。長年の経験
から、そんなことはよくわかっている。彼らと一緒にいると素の自分が出せる。桜井さんは頼りになる人、まさにリーダーだ。ガッキーは話しやすい女友達、リカちゃんとの
橋渡し。ガッキーと友達になれば、自然にリカちゃんとも仲良くなれる。そんなことを
思いながらコーヒーを飲んだ。
                                 つづく