暖かく無関心なホットする人(P君) 68話

  アパートに帰ったD君はエアコンの温度を20度に設定してONにした。部屋が暖かくなったところで、インスタントコーヒーとキットカットを用意してソファーに座った。
「今日はイザヤ書を読もう。66章もあるけど時間は、たっぷりあるから寝るまでには読めるだろう。」と言って読み始めた。
 イザヤ書は難しかった。イザヤは預言者だった。預言者は将来起こることを、神様から
幻を見せられた人だと桜井さんはイオンで言っていた事を思い出した。桜井さんは頼りになる個人教師みたいだ、家で中学生の勉強を優しく教えてくれる、大学生の個人教師みたいな人だ。イザヤ書は預言の書だから、ストーリー性は無い。難しいのはあたりまえだ。
わからなくても、なんでも最後までイザヤ書を読もう。と彼は思った。途中スーパーで買った赤いきつねとミカンを食べ、それを夕飯にした。お昼にラーメン屋でお腹いっぱい
たべたので、あまりお腹が空いていなかった。
 もう40章も読んだ。食後は26章だから楽勝だ。さあ、読み始めるか。それからイザヤ
になったつもりで、一気に読んだ。なんとか10時30分までに読めた。シャワーを浴びて
寝た。
                                 つづく