暖かく無関心なホットする人(P君) 58話

 会社帰りにコンビニに立ち寄ったD君は、夕飯のコンビニ弁当を選んでいた。「同じ物
ばかりじゃ飽きてしまうな。」と思った彼は、今日は、おでんの、ゆで卵、こんにゃく、
ちくわ、それと赤いきつねうどんを買うことにした。アパートに帰ると、まずエアコンの
スイッチを入れ20度に設定した。そして温かい内に、おでん、が食べたかったので急いで夕飯の赤いきつねにお湯を注いだ。夕飯は6時から。いまは5時50分だが、6時まで待っていたら、おでん、が冷めてしまう。そこは臨機応変というか、そこまで石頭でないと
D君は思っていた。それで、おでん、を食べ始めた。赤いきつねを冬に食べるとうまいなあ、と思った。やっと部屋が温まって来た。彼は時短を極めることが楽しくなってきた。
 もうじき7時になるのを知って、スタートラインに着くランナーのようにキットカット
聖書、コーヒーなどをソファーの前のテーブルに置いた。D君は時計を見ていた。7時になった。彼は戦いに挑むように詩編を開いた。
 詩編は今まで読んできた書と違いストーリー性は無い。それは歌詞に似ている、実際
に詩編の歌詞に曲をつけて出来た讃美歌もある。詩編を読んでいてD君は心が洗われる
ようだった。
                                  つづく