暖かく無関心なホッとする人(P君)1955話

 午後3時35分、それから青年会の男性陣6人は会堂の机と椅子をクリスマス祝会仕様の
タテに並べ替え、足りない分の机と椅子は倉庫から出して並べた。女性陣は並べられた
机に白いテーブルクロスを引いて、テーブルごとに可愛いガラスの花瓶に花を飾った。
 午後4時頃から教会の内部と外用スピーカーからクリスマスソングが流れだした。
♬♬♬♪♪♪、、、、、、、、イノッチがクリスマスソング用のCDをONにしたようだ。
これは上手い方法だとD君は思った。
 普段の日曜日にそんな大きな音楽の讃美歌を、教会の外部に向かって流せば必ず
近所の人から苦情が来て警察のお世話になる。でも今はクリスマスシーズンだ。
じゃあ、街の商店街に流れるクリスマスソングはいいのか?と言うことで誰も文句を
言ってこないし、警察もこのシーズンだけはおおめに見てくれる。教会から発せられる
クリスマスソングがまるで磁石のように、徐々に人々を教会に引き寄せて来た。


                                     つづく