暖かく無関心なホットする人(P君) 645話

 午後5時30分、「お父さん、そろそろカレーを作っていいですか?」「もちろん、
この一週間OOさん極上のカレーを食べる事をどんなに待っていたことか。」
「おおげさですよ。そんなに大した味じゃないですよ。」「いや、お店のカレーは別として、家庭でこの味は大したものだよ。」
 D君が台所に入ると、牛肉、玉ねぎ、にんじん、にんにく、ジャワカレー中辛、
SBカレー粉、サラダ油が用意され、ガスレンジの上にはカレー用の大きい鍋が置いてあった。「よし、準備万端、いつも通りやれば合格点が取れる、多分80点ぐらいは取れる。プラス今日は秘密兵器がある。このガラムマサラだ。この間これを使ったら+10点
は加算された。だから90点は下らないだろう。先週より高得点が取れる事は間違いない
。彼はまずカレー鍋に油を引き、火で熱し、そこに牛肉を入れ炒めた。それから切った
玉ねぎ、にんじん、にんにく、を入れ水でヒタヒタにして煮た。
しばらくして一番硬いニンジンが柔らかくなってきたので火を止め、ルーとSBカレー粉
と秘密兵器のガラムマサラを入れ掻き混ぜた。味見してみたら、これは95点は取れると
思った。
 午後6時20分、D君は「カレーが出来ましたので、あとはよろしくお願いします、」と
言った。リカちゃんがお皿にご飯をつけ、リカちゃんのママがカレーをつけた。
 午後6時30分、「お父さん、カレーが出来ました。」とリカちゃんが言った。


                                    つづく