暖かく無関心なホットする人(P君) 376話

 午後3時30分、彼らはケーキ屋を出た。「ディーンこれからどうする?まだ家に帰るのは早すぎるけど。」「そうだね。リカちゃんはどこか行きたいとこある?」「このあいだ行った花屋でWindowショッピングじゃないけど、買わないで見るだけっていうのは。」
「いいね。ねえ知ってる。プレゼントに一番喜ばれる物って。」「ええ、なになに。」
「それは花だって。花を貰って嬉しくない人はいないし、花が枯れてしまえばゴミとして捨てられるから。他の物だと、そう簡単にはいかない。物は人それぞれ趣味が違うから
貰っても嬉しくないし、捨てるに捨てられない事の方が多い。もっと困るのは、くれた
本人が「あれ、どうだった?今でも使ってる?」と言われた日には最悪だよ。だから
僕は人にプレゼントしたものは、もうその人の物だから触れないようにしている。」
 午後5時、「そろそろ帰ろうか?」「そうだね。」
 午後5時20分、リカの家の傍に着いた。「じゃ、リカちゃんまた明日。」


                                  つづく