暖かく無関心なホッとする人(P君)4936話

15:15 D君は思った。(誰がどう見ても、東京オリンピックの開催は無理っぽい。万事休す
。なのに誰も「中止発表」を言い出さない。理由は簡単。その言い出しっぺが最も多く責任
を問われるからだ。まるで暗礁に乗り上げ、もうどうしようない巨大客船のようだ。中には
大多数の乗客が乗っている。早く何とか動かせるようにして、どこかの港に航海させないと
乗客が餓死してしまう。つまりこのまま東京オリンピック開催に突入してしまうと、インド
に代表されるような、日本では対応不可能な新型のコロナウィルスが、東京に持ち込まれるかも知れない。それは想像するだけで恐ろしい。日本がこれまで諸外国に比べて、比較的に
コロナ感染者が少なくて済んだのは、日本が島国だったのが大きいと思う。同じ台湾は水際
対策をしっかりしたので、感染を抑え込むことに成功している。日本ももっと早くから水際
対策をもっとしっかりやっていれば、良かったのにとつくづく思う。----過去を振り返っても仕方ない。もう東京オリンピック開催予定日まであと75日しかない。いくらなんでも
そろそろ開催か、中止か?をはっきりさせてもらいたい。オリンピックの開催直前になっても、まだどうなるなわからないオリンピックなんて聞いたことがない。どんな結果であろうと世界中の人は早く聞きたい。ここでも日本人の決断力のなさが見えてしまう。自分以外の
誰かに責任を押し付け、自分はできるだけ傷つかない方法を探る。そうでなく自分が先陣をきっていかないと何も変化をしない。----誰が先陣をきって中止発表をするか考えてみた。それは消去法がいいと思った。まず4年に一度しかない夏季オリンピックに収入のほとんど、が掛かっているIOCは中止を発表できない、のでこれはない。東京オリンピック組織
委員会は、オリンピック開催のため多額の報酬をもらっているので、この人たちも言い出せない。では政府自民党総裁の菅総理はどうかというと、彼はただの駒に過ぎないから言えない。その彼を総理にしたキングメーカーの二階幹事長は先日「コロナウィルスの感染状況に
よっては東京オリンピックの開催中止をスパッと発表するかもしれない。」と言った。また
世論の動向を敏感に感じ取って、中止発表をすれば小池都知事の人気は今よりもっと上がる
と思う。彼女は「緑の党」を立ち上げたぐらいだから、もう一度国政に戻りたいだろう。
というわけで消去法で残ったのは二階幹事長と小池都知事になった。多分、この二人のどちらかだと思う。
                                     つづく