暖かく無関心なホッとする人(P君)4269話

19:50
D君は今晩のリモート青年会のため、パソコンを設定した。


19:53
イノッチ 「こんばんわ、Dさん。」


D君 「こんばんわ、イノッチ。今日も一番乗りだね。」


イノッチ 「これだけが取り柄なんで。」


19:54
リーダー 「こんばんわ、大丈夫だよね。2番だよね。」


D君 「大丈夫です。2番です。」


リーダー 「ふー、よかった。」


ガッキー 「大丈夫に決まってるじゃない?私はリーダーが出るまで出ないんだから。」


てっぱん 「おいっす。寒いね。寒いー夜だから♬♬~」


ガッキー 「下手ね。こう歌うんだって。寒い夜だから♪♬♬~」


19:55 
サーティー 「何ですか?懐かしいですね。TRFですか。もう20年以上前ですね。」


ホマキ 「私は生まれたころだから、よく覚えていない。あっ、こんばんわ。」


リーナ 「なになに。」


D君 「いいんだって、そんなこと。」


ただのゲン 「今晩は懐メロ大会かと思った。」


19:58
キムタク 「こんばんわ、寒いですね。」


コウちゃん 「私はさっききたところだけど、外なんかメッチャ寒い。」


20:00
アリス 「こんばんわ。」


スカーレット 「こんばんわ。」


BN 「寒い時はこたつに潜るに限るね。今こたつに潜りながらパソコンを操作してる。」


サッシー 「こんばんわ、ギリギリセーフだよね。」


D君 「OK、みんな揃ったみたいだね。今日のお題は今年の一文字。世間では「密」だけど
   、自分個人の一文字をね。トップバッターは誰かな?」
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D君 「そんなこと急に言われても困るよね。じゃあ時間稼ぎもかねて僕から行くね。僕は
   これしかないと思ってる、それは止まれの「止」だよ。なんでかっていうと、僕の住
   んでいるアパートから国道に続いてる道があるんだけど、その交差点に出る少し前に
   大きい白い字で「止まれ」って書いてあるんだ。それがずっと頭にあってね。
   一度だけそれを守らないで、もう少しで交通事故になるところだった。思い出しても
   怖いよ。(段ボールに黒マジックで書いたのをみんなに見せながら。)みんなも何か
   の紙に書いて見せてね。」
リーダー 「今思いついた、と言っても、D君の止まれの「止」には他にも意味があるよ。
      たとえば今年は人の流れが、とにかくよくないので人が自制して「止」まって
      たよね。ステイホームだって家で止まれだし。」
20:15 
イノッチ 「はい、思いつきました。僕は「静」です。何でかと言うと、とにかく、人と
      会話したり、大声で歌うことがよくないので。」


ガッキー 「はい、思いつきました。」


D君 「なんか笑点の大喜利みたいだね。はい、ガッキー。」


ガッキー 「わたしは「個」かな。何でも一人がよかったから。」


てっぱん 「俺は「離」かな。人から離れることが大事だったからね。」


サーティー 「僕は「耐」です。今年ほど忍耐が試された年はないと思います。自制して
       ずっとホームステイしていた人はコロナに罹らなかったんじゃないかと。」


ホマキ 「わたしも「離」です。離職する人が多かったし、コロナ離婚とかあったし。」


20:25
アリス 「わたしも「離」かな。でもご心配なく。うちは離婚しないんで、でもソーシャル
     ディスタンスは守ってます。」


スカーレット 「わたしは「家」かな。とにかく家にいることが多かった。私はどっちかと
        言うとインドア派だから苦にならなかった。」


リーナ 「わたしも「家」かな。もともとインドア派だから私も苦にならなかった。」


ただのゲン 「僕も「家」かな。インドア派だからね。家でマンガばっか読んでたよ。」


てっぱん 「いいな。俺はアウトドア派だから、ヒロシキャンプみたいに一人で焼き肉焼い
      てたよ。ほんとは大勢でやりたいのにね。」
20:30
BN 「俺は「楽」な一年だったかな。みんなには失礼なんだけど、コロナが流行る前と後
   でも生活にはほとんど変化ないからね、仕事は一人部屋で小説を書くことだし、
   食事もほとんど外で一人飯だし、ずっと昔から「おひとり様」だしね。」


サッシー 「わたしは連絡の「連」。今年ほど人と連絡したかった年はない。本当は直に
      会いたいところだけど、そういうわけにいかないからSNSで連絡をとりあって
      いたかな。」


キムタク 「僕は「手」です。みんなマスクを付けて、口には気を付けているんだけど、
     意外と手洗いは十分時間をかけてしないからね。」
20:35
コウちゃん 「わたしは「暇」な一年だった。ハローワークに行っても仕事はないし、
       とにかく暇だった。」


D君 「これでみんな言ったかな?」


イノッチ 「そういえばリーダーはD君のことを補足しただけだったので、まだ自分のは
      言ってません。」


D君 「そうだった。よく気が付いたね。じゃあ最後にリーダーお願いします。」


リーダー 「うーん、みんなよく考えたね。僕はそうだなー。「内」かな。みんな内向的
      になって、いい意味で自分のことを見つめることができたんじゃないかな。
      結局、自分ってものは、自分の周りにいる人のために生きているんだね。
      人は一人では生きられない生き物なんだ。この人間社会の中でしか生きられな
      いんだ。だって人という字からして線を線で支えあってるよね。これは人間を
      指してるんだ。支えが無かったら倒れちゃうよ。聖書の創世記にも「人が一人
      でいるのは良くない。」って書いてあるしね。」
                                    つづく