暖かく無関心なホッとする人(P君)3927話

15:55 D君は小説の続きを書き始めた。


 「正樹の一人クリスマス(クロスロード)」第7話


彼はとにかく極端なのは嫌いだった。何でもバランスが大事だと思っていた。キリスト教
には興味があったが、それにドップリはまり狂信的にはなりたくなかった。だから教会に
行こうなんて少しも考えていなかった。年末年始に実家に帰った時も、家族(弟が一人)
全員が近くの神社に二年参りに行ったが、長男の俺はくだらないバカバカしい。と言って
家に一人残って紅白歌合戦を見ていた。人から見ればアマノジャクに見えるかもしれないが
、彼は自分で納得できないことは絶対しない主義だった。だからいつも単独で行動した。
 でも彼は考えた。「教会には行きたくない。でもイエス・キリストの事は知りたい。
じゃあどうすればいいのか?--------!!なんだ簡単なことじゃないか。聖書を
読めばいいんだ。----そう思った彼はまだ少し明るいので、本屋に向かい自転車を
走らせた。--------------------------
                                  つづく