暖かく無関心なホットする人(P君) 174話

 3時ごろ店内を見ると、ほぼ満員だった。「ごめんね。なんか自分だけ夢中に話ちゃって。」「いいえ。コーチといると何か楽しくて。前、学生の時、ある人と付き合っていたけど、その人はデートの時、緊張しているのか知らないけど、あんまり話さないの。
つまらないから、すぐ別れちゃったの。」「その彼は何歳ぐらいだったの?」「えーと、
同じ年ぐらいだったと思う。」「その彼は何とかしてリカちゃんを彼女にしたかったんじゃないかな。まあ当然だけど。リカちゃんは美人だから、のまれちゃったんだよ。
緊張するということは、気持ちで負けてると言う事だよ。つまり、この人しかいないと思った時点で、この人しか見えない、この人がいないと生きていけない、と思う人は
気持ちで負けてるんだよ。」「すごいねコーチは。やっぱり大人だね。付き合うんだったらコーチみたいな大人がいい。」D君は嬉しかった。
                                  つづく