暖かく無関心なホットする人(P君) 173話

 2時30分、彼らはケーキ屋に入った。「いらっしゃいませ。」「僕はイチゴショート。
リカちゃんは?」「私もイチゴショート。」「お持ち帰りですか?店内で召し上がりま
すか?」「二人で二階で食べます。」「お飲み物は、お付けしますか?」「はい、紅茶とブラックコーヒーをホットでお願いします。」「かしこまりました。」
 二人は階段を上った。「ケーキを食べるためだけに、階段を上る。このスペシャルな
気持ちが何とも言えないね。」「コーチもそう思いますか。私も最初この店に来た時、
こんな店に今まで来たことなかったので、いったいどんなスペシャルなケーキが出てくるのかドキドキしました。なんか映画館に行くときみたいでした。」
 二人は窓側の明るい席に座った。そこに、さっき頼んだケーキと飲み物が運ばれてきた。「じゃ、いただきますか。」、、、「うーん。すごい。いままでケーキなんて言って
子供の食べ物と思っていたけど、これは大人を唸らせる、というか高級感があるね。例えれば、牧場で食べるアイスクリームは、牛から絞ったばかりのミルクで作るから、店の
アイスクリームとは味が格段に違う。」「さすがコーチ。いろいろ知っているんですね。
コーチのこと、いろいろ知りたいです。」、、、、「コーチの趣味ってなんですか。」
「そうだね。映画は結構好きだね。というか「踊る大捜査線シリーズ」は映画もドラマ
も全部見たよ。一時は青島刑事の着ていた緑色のコートを通販で買おうとしたけど、それじゃ、青島刑事の影響受けすぎだからやめたけど。」「おもしろい。私も「踊る大捜査線
シリーズ」見てました。あのころ緑色のコートはやってたの、そうゆう理由だったんだ。
他には、どんな映画見てました?」「映画館じゃなくてDVDだけどね。スキースノボー
が好きなんで、「銀色のシーズン」はよく見たね。彼らはスキーがホントに上手い。
だってスキーシーンは代役無しで危険なスキーシーンを滑ってるんだよ。」「あとは、
小栗旬が出てくるドラマやDVDはよく見たね。反町隆史の「GTO」の時は弱弱しい役だったが、ドラマの「電車男」あたりから、かっこいいなと思うようになったよ。」
「まあ、かたっぱしTV番組見てるせいかな?TVのドラマは全部フィクションで、そんな人は実際には存在しない、アンリアルだ。でも最近思うんだ、教会の青年会やRGRDの
みんなとの付き合いはリアルだ。リア充、リアルが充実しているとはこの事だね。」


                                   つづく