暖かく無関心なホッとする人(P君)3709話

16:30 D君の出版社は今週いっぱい休みだった。埼玉県が実家だった彼は、東京都在住
ということで近いし、いつでも帰れるし、今帰ると近所の人から白い目で見られるから、
盆休みに帰省しないことにした。外に出かければ暑いだけ。こんな時はエアコンの冷房
の効いた部屋で休むに限る。考えてみればこれが一番の贅沢かもしれない。ということで
彼はTVを見ながらぼんやりして、スイカやトウモロコシを食べることが多かった。
 D君(毎日暑いせいか海や川に出かける人が多い。それはわかるプールに行きたいところだけど、そこに行けばどうしても濃厚接触になってしまう。かといってプールでマスク
を付けるわけにはいかない。だから海や川になってしまうんだろう。この時期になると
必ず、そこで溺れて死ぬ人が出る。たいてい父親が溺れている子供を助け、代わりにその
父親がおぼれ死ぬというニュースだ。理由はよくわかる。溺れている子供は助けに来た
父親にしがみつく(浮袋のよう)、するとその父親は当然水中に力ずくで沈められる。
やがて力尽きて父親は溺死する。水死した体は水上に浮くこれで再び浮袋となるんだろう
。)このことを考えていると、彼はふと別の事を思い出した。それは彼の身の回りの人の事だった。(自分の周りにはなぜかその人と付き合っていると精神的に疲れるタイプの人と、そうでない癒し系の人がいる。その理由がわかった。精神的に疲れる人は言ってみれば川などで溺れている子供と一緒だ。彼らは騒いで助けを求める。それで彼らを助けに行くと、すかさずコチラにしがみついてくる。するとこちらはヘトヘトになってストレスを
受ける。パワハラにこだわらず、子供のようにこちらに寄りかかってくる人はどこにも
いる。癒し系の人はたいてい静かだ。彼らはコチラに寄りかかってこない。自立している
。そんな人が本当に精神的な大人なんだと思う。堀江モンの言っていたことを思い出した
。「電話してくる人とは一緒に仕事をするな。」はじめはどうしてかわからなかった。
でも理由を聞いて納得した。こちらに突然電話してくると、その時までやっていた仕事を
一時中止しないといけない。こちらが仕事のエンジンの回転数が上がって来ていても、
そんなことお構いなしに掛けて来る。Eメールがない時代なら多少わかる。でもその時代でもFAXはあったはずだ。(ひどい人になると電話で「さっきFAXを送りましたので。
」なんてとんでもない電話を掛けて来る人もいる。電話しないで済むためにFAXがあるのに。電話の使い方ひとつでその人の人間性(他人の事を考える人か、今こんなことをしたらあの人に迷惑かどうか考える人かどうか。)がわかってしまう。だからホリエモンは
そういったんだ。メールなら仕事が一段落したときに読め、それに適した答えをまたメールで時間のある時に書き送れる。それが大人同士の付き合いというものだろう。
だから軽々と思いついたことを他人に話す人との付き合いは疲れる。話しかけて来る人は
こちらがそう思っていることに気が付いていないだろう。だからそんな迷惑なことをし続けるんだろう。コミニュケーションだとか何とか言って。やれやれ
                                    つづく