暖かく無関心なホットする人(P君) 145話

 7時20分、「リカちゃん、時間だから、そろそろ出ようか?」「うん、そうだね。」
「なんか思うんだけど、最近の私は、なんかガッキーぽい、しゃべり方に、なちゃった
みたい。コーチと一緒にいると、なんかリラックスできるというか。ホッとして、自が
出せるというか。」「それはどうも。こっちも、そう言われると助かる。イオンの4人
の時みたいに自が出せる付き合いは、気楽でいいよね。無理して背伸びして、実際以上
の自分を演じるのは疲れるよ。」「そうそう。」
 二人は店を出て、インプレッサに乗り込んだ。車は走り出した。さっきより雪は強く降っている。「この雪じゃ明日の朝までには20cmは積もっているよ。でも、これからは、ずっと皆を迎えに行くから安心して。」「たすかる。」
 7時40分、車は三丁目のセブンイレブンに着いた。車からリカちゃんが降りようとすると、D君が「待ってリカちゃん、傘を持っていないでしょ。ここで降りると雪で濡れてしまうよ。家の近くまで送るよ。」「すみません。」と言って彼女は再び車に乗った。
 車は近くの交差点を左折してガソリンスタンドの先に止まった。「この辺でいいです。
私の家は、あの赤い屋根の2階建ての家です。今日は楽しかったです。また明日。」


                                   つづく