暖かく無関心なホットする人(P君) 140話

 二人はケーキ屋の前にインプレッサを駐車し、店に入って行った。「リカちゃんは今日は何にする?」「今日はチーズケーキにする。」「僕はモンブラン。飲み物は紅茶でいいよね。」「うん。」「じゃあ、注文するよ。」この美人だけど子供っぽい、しゃべり方のギャップがキュンとするんだな。とD君は思った。
 二人は階段を昇った。店の中にはエレベーターも有ったが、これは店員専用と書いてある。これでケーキや飲み物を運ぶんだな、と彼は思った。
 二人は窓際の席に着いた。2時45分だった。「そろそろ人が入ってくるので、満員にな
りますよ。見ててください。入ってくるのは、ほとんど10代20代の、女の子ですよ。
男性で入ったのはコーチが初めてかも。」「えっ、そうなの?」「この店は知る人ぞ知る
と言う感じで、どんな雑誌にも紹介していません。もっと美味しいケーキを探し求めた人だけが見つけるレアな店です。」「それじゃ、まるで宝探しだね。」そんなことを話しているとケーキが運ばれてきた。
                                   つづく