暖かく無関心なホットする人(P君) 126話

 夕方5時、D君の会社は終わった。インプレッサに乗って彼は思った。この間、会った時、何時に電話すればいいか聞いておけば良かったな。普通の会社だったら今ごろ仕事が終わってるけど、残業かもしれないな?この間、リーダーから聞いた携帯番号にかけて見よう。「ブルルル、ブルルル、はい加藤です。」「あっ、リカちゃん、D太郎だけど今ちょっといいかな。」「コーチ、はい、いいですよ。さっき仕事が終わって今から車で家に帰ろうとしていたところですよ。今、駐車場にいます。」「それは良かった。この間のモンブランのことだけど、また一緒に、あの店に行きたいな。」「ええ、いいですよ。」
「それで何時なら都合いいかな。」「今度の土曜日なんかどうですか?」「いいね。何時がいいかな。」「そうですね。じゃあ午後2時30分、あの店の前で待ち合わせってどうですか。」「それじゃあ、寒いよ。もっと暖かいところないかな。」「あっ、いいこと考えた。あのケーキ屋のすぐそばに100円ショップがあるので、その中で待ち合わせなんかどうですか。」「うん。じゃあそうしよう。」


                                 つづく