暖かく無関心なホットする人(P君) 123話

 17時30分、D君とリカちゃんは、そのケーキ屋を出た。「この時間帯にケーキを食べるのは初めてだよ。」とD君が言うと、リカちゃんも「私も初めて。」二人はインプレッサ
に乗った。「家に帰っても夕飯を食べる気にならないね。僕は一人暮らしだからいいけど
、リカちゃんは家族と一緒だから、あまり食べないと皆、心配するからね。」「それなら
大丈夫。わたしは元々あまり食べないから。」「そうなんだ。」
 彼女の家は例のセブンイレブンから100mぐらいしか離れていない。「リカちゃんの家に直接、帰るとまずいから、あのセブンイレブンでいいかな。」とD君が言うと、
「そうしてもらうと助かる。」と彼女が言った。「でも、店の中には入らないでね。
ガッキーが店内にいるかも知れない。」とD君が言うと、「そうですね。まだ誰にも
知らせたくないよね。」D君は二人だけの秘密を持っている事が嬉しかった。


                                  つづく