暖かく無関心なホットする人(P君) 108話

 D君はリカちゃんに「今日は僕をスノボーのインストラクターだと思って。疲れたと
思ったらすぐ休憩するから無理しないでね。」と言った。彼女は「すみません。多分
すぐ休憩になってしまうと思います。」D君はスノボーに慣れているとはいえ、人に指導するほど上手くない。でもここはビッグチャンスだ。
 D君は彼女に聞いた。「スノボーは何回目?」「3回目です。でも全然上達しなくて
途中から、そり遊びです。私って運動神経が鈍くて、ガッキーはスポーツウーマンで
最初からすぐスノボーで滑れました。羨ましいなー。」「大丈夫だよ。じゃ、始めるか
。まずスノボーに乗ろう。不安定だから僕の肩に、つかまって。」彼女はD君に近づいた。他人から見ればカップルにしか見えないだろう。とD君は思った。彼女はD君の肩に
つかまりながらスノボーの上に立ち上がった。D君の肩から手を放すと、彼女はスルスル
と滑ったと思ったら3mぐらいで転んでしまった。D君は、どうにかして彼女を上達させ
、そり遊びさせたくないと思った。
                                 つづく