暖かく無関心なホットする人(P君) 102話

 D君は会社帰りに近くのコンビニに立ち寄った、普段は買わないショートケーキ売り場に行った。モンブランが美味しそうだったので買った。レジに行くとき、おでんが目に留まり買いたくなった。今晩は、旧約聖書全制覇という、お祝いの日だ。時短にし、料理
しないでいよう。おでんの卵、こんにゃく、がんもどき、大根も一緒に買った。
 アパートに帰って来た彼は、まずエアコンを20度に設定してONにした。部屋が暖かく
なる前に、さっき買った「おでん」を食べた。それから赤いきつねを食べ、最後にケーキ
とミカンを食べた。今晩は料理をしなかったせいか、まだ6時30分だった。7時まで少し
時間があるな。コーヒーを飲んでTVでも見てるか。
 7時になった。マラキ書は新約聖書への橋渡し、のようだった。あと什一献金の大切さ
が書いてあった。その中で印象に残っているのは、3章10節の「十分の一をことごとく、宝物倉に携えて来て、わたしの家の食物とせよ。こうしてわたしをためしてみよ。
ーー 万軍の主は仰せられる。ーーわたしがあなたがたのために、天の窓を開き、
あふれるばかりの祝福をあなたがたに注ぐかどうかをためしてみよ。」 という一節だ。
ここには「 ためしてみよ。」と書いてある。試しにやってみる。というのは結果どうなるか分からない、多分だめだろう、でも一様やってみるか、といういい加減、適当な態度
、例えるなら誰も宝くじが必ず当たるとは思わなくても、多分はずれるだろうと思っていても試しに買っている。つまり人はためしに宝くじを買っている。D君は過去に宝くじを買ったことがあるので、「 ためしにやってみる。」ということに慣れている。まだ正式
にクリスチャンになった訳ではないが、なったら、これをためしてみようと思った。


                                 つづく