暖かく無関心なホッとする人(P君)2731話

 午後3時15分、D君は何とも言えない充実感に浸っていた。クリスチャンになってから、ずっとBさんのことが気がかりで救われるよう祈って来た。Bさんと知り合ったのは今から10年ぐらい前だ。あの頃の僕は25歳ぐらいで会社に入って間もないころで、Bさん
の使い走りみたいなものだった。Bさんはというと、ちょうど40歳ぐらいで油が乗り切った働き盛りで、小説を書く仕事も軌道に乗り、ちょっと怖いくらい自信にあふれていた。
でもその頃に比べるとBさんは丸く優しい人になった。今のBさんと昔のBさんは別人の
ようだ。まるで昔のサウロが救われてパウロになったみたいだ。
                                   つづく