暖かく無関心なホットする人(P君) 27話

 彼ら三人は教会に入ると、ガッキーが玄関の電気ストーブのスイッチをオンにした。
するとドアが開いて、桜井さんが入って来た。「寒い寒い。あっ、おはようございます。
みんな早いですね。」D君は嬉しかった。礼拝が始まるまで、まだ30分もある。「先週の
日曜日、教会の帰りに本屋で聖書を買いました。それをアパートに帰ってから読みました。急いで創世記からヨシュア記まで読みました。」と言うと。「えー、それは凄い。超ハイペースですね。」とガッキーが言うと、D君は「早く読むことだけが取り柄なので、あっそれと先週お名前を伺うのを忘れていました。すみません、お名前は?」すると、ガッキーは「河村寛子と言います。」と言った。
 それから彼らは10時15分ごろまで、その玄関の電気ストーブの近くにいた。D君は
「寒いので、ここを離れたくないですね。」と言うと、みんな、「うんうん」と言った。
D君は、こんな楽しいのは大学にいた時以来だ。と思った。
 腕時計を見ると10時15分だった。桜井さんは「そろそろ会堂に行こう。」と言った。


                               つづく