「将棋の王手」

 女性で将棋をする人は少ないと思いますが、男性は将棋を知っている人は多いと思います。将棋は戦争ゲームです。最終的に王様を取った人が勝ちです。将棋と伝道は似ていると思います。勝ち目が無いのに、いきなり王手をする人はいません。勝負を進めて敵陣に入り込み、勝ち目があり、王様が逃げられなくなって、初めて王手が指せます。王様
は逃げられなくなり、そこで負けを認めます。
 伝道も時間が掛かります。最初に大事なことは教会は、居心地の良いところだと思ってもらう事だと思います。誰も好き好んで居心地の悪いところに行きたいとは思いません。
だから、はじめて教会に来た人を歓迎することは大事です。その歓迎ですが、喫茶店に
初めて来てくれたお客様にプライベートな質問をしたら、もう二度と、その店には来たくないでしょう。大事なことは雰囲気が良い場所ということです。
 伝道と将棋の王手と関係があります。最初は、あまり個人の深い事には触れずに、軽く「ようこそ、いらっしゃいました。」と喫茶店の店員のように接し、コーヒーでも黙って
出せば、クリスマスなら外は寒いし、一人で過ごすクリスマスが嫌な人なら、きっと喜んで来るでしょう。そんな人に温かいコーヒーを出せば、つかみはOKでしょう。将棋で言えば歩が敵陣に入り、金になったようなものです。(歩というのは将棋の駒の中で一番弱い駒です。が、敵陣に入ると裏返り、金と言う強い駒に変わります。)それからケーキなどを一緒に食べれば、「いい雰囲気の場所だなあ。」と思い、たとえメッセージが、よく
わからなくても、その人は教会のリピーターになるでしょう。こんなノーアウト満塁のチャンスがクリスマスにはあります。
 それから徐々に敵陣に入り込み(その求道者とベストな距離を保ち)伝道していきます
が、ここで注意してもらいたいのは、その求道者に一番近い人(その人を教会に連れて来た人)が聖書を理解していないと導けない。そこを牧師に丸投げしてしまう人が多いですが、羊飼い(牧師)は子羊を産めません。羊(信者)が子羊(新生したクリスチャン)を産みます。だから求道者の質問に答えられるためにも、聖書理解は大切です。