暖かく無関心なホッとする人(P君)1611話

 午後8時、二人の乗った車はD君のアパートに着いた。🚙二人は階段を上り一番奥の204号室のドアのロックを解除して、部屋の中に入った。
D君 「カトリーナに言い忘れてたけど、日曜日の夜だけ聖書を読まないんだ。礼拝の
   メッセージを考えるようにしているんだ。」彼はインスタントコーヒーを作り
   飲んだ。☕~、、、、、、「こうしてコーヒーを飲みながら、今日のメッセージ
   を思い出しているんだ。」
リカ  「じゃあ、日曜以外の曜日は?」
D君 「いままで僕は夜8時から聖書を読む時間にしていた。北海道にいた時は頭の
  スイッチをOFFにしていたけど明日からONに切り替えるようにするつもりだよ。」
リカ 「毎日聖書を読まないとどうなるの?」
D君 「出エジプト記を読めばわかると思うけど、エジプトを出たイスラエル人は荒野で
   食料が無くて困っている時、神様は天から安息日を除いて毎朝マナというパンの
   ような物が降らせた。それを食べて命を繋いでいた。だから毎日聖書を読むこと  
   は自分の為なんだ。食べ物を食べるのは自分の為でしょ。」
リカ 「確かに。」
D君 「ちょっと考えたんだけど、今まで独身の時は会社から帰ると一人の時間が山ほど
   あったから夜聖書を読んでいた、でも結婚したんだから会社から帰ったら、
   カトリーナと二人の時間を楽しみたいんだ。僕は毎朝6時に目が覚めてしまう、
   でもカトリーナは朝に弱い、7時にならないと起きられない。その1時間を聖書を
   読む時間にあてたいんだ。一人静かな方が聖書の内容がよくわかると思うんだ。
   それと今日は日曜日、聖日、神様第一の日だから、わかるよね。カトリーナも
   明日から会社だよね。じゃあ今日は早く寝なきゃ。あっ、やばい!」
リカ 「どうしたの?」
D君 「うっかりして北海道でカトリーナの会社のオフィスで披露宴に来てくれた人の
   お土産を買ってくるのを忘れた。」
リカ 「だいじょうぶ、会社の人の分は私が買ってある。」
D君 「えっ、そうなの?披露宴に来てくれたのは何人だっけ?」
リカ 「えっと、OL仲間が3人でしょ、あと課長と部長だから5人。」
D君 「5人分のお土産を買ってくれたの。いつのまに。」
リカ 「ディーンが有料道路のサービスエリアで寝てる間にね。」


                                    つづく