暖かく無関心なホットする人(P君)810話

 午後12時5分、リーダーの傍にいた60歳ぐらいのおばさんは「里香ちゃんに続いて、
寛子ちゃんと信二君が結婚するなんて奇跡だわ。信二君が寛子ちゃんか里香ちゃんと、
結婚できたらな、って祈ってたんですよ。だって、こんな小さい時から3人とも知っているんですよ。」と言った。D君もこれは奇跡だと思った。なぜなら同じ教会員同士の結婚
は大変難しいからだ。第1ハードルは、片方が結婚したくても、相手にその気が無ければ相手に近づけない。それをクリヤーして付き合いが始まる。しばらく付き合うと、
第2ハードルがある。このハードルは、お互いその気があっても、どちらかが勇気を出して告白しなければ上手くいかない。この2つのハードルを越えて、初めて恋愛結婚は成立する。リーダーは冷静に、まずガッキーに結婚する気があることを確認するまで、
第1ハードルを越えなかった。それをクリヤーして2人の付き合いが始まった。それから
僕とリカちゃんのイチャイチャぶりを見たリーダー達は刺激を受け、告白すれば100%
OKがもらえると思ったリーダーが勇気を出して、プロポーズというハードルをクリヤ―
した。これにはリーダーの冷静さと勇気が現れている。同じ教会員では失敗は許されない
、もし告白して、「ごめんなさい。」で終わるようなら、その後お互いに気まずくなり、
最悪片方はその教会から離れてしまう。そんなことを思った。
                                    つづく