暖かく無関心なホットする人(P君) 762話

 午後2時、2人は家具屋に着いた。店に入ると「今日はたくさん家具を買うね。」とD君
言った。まず、スーツを入れる移動式のクロゼットを見に行った。「リカちゃんは白い
家具が好きだよね。」「うん、タンスも白だから家具は白でまとめた方がいいと思う。」
「じゃあ、この白いクロゼットでいいよね。」彼のアパートには押し入れはあったが、
クロゼットが付いていなかった。クロゼット付きのもうちょっと広い物件に引っ越すことも考えたが、彼は郊外でいいから一戸建ての家が欲しかった。その家を防音にして、
ホームパーティー&セッションをするのが夢だった。引っ越し貧乏という言葉があるように引っ越すと大金が必要になる。それで引っ越す気は無かった。彼は白いクロゼット2個
を買った。次に電話&FAXの台を買った。それから鏡付きの化粧台と椅子を買った。次に
寝室に置くテーブルと椅子、アルバムとか雑貨とか置く趣味の物が収納できる引き出し
とかが沢山ある家具、本棚を買った。「リカちゃん、これだけでいいんだね。」「うん
、ありがとう。これだけ置けばディーンの部屋が狭くなっちゃうね。」「大丈夫、僕の
持ち物は少ないから、今までは殺風景だったから今度はちょうどいいよ。」


                                    つづく