暖かく無関心なホットする人(P君) 728話

 10時30分、礼拝が始まった。
 12時、礼拝が終わった。リーダーは前の方に座っているイノッチの方に急いで行って
話しかけている。イノッチは首を縦に振っている。今日のコンビニ弁当を買いに行く人は
イノッチだと思った。青年会の皆は会議室に移動した。
 午後12時10分、青年会の皆は会議室でイノッチに500円を渡し、注文票に食べたい
コンビニ弁当を記入した。それを持ってイノッチは出かけた。リカちゃんがお茶を準備
しに台所に行った。リーダー、ガッキー、D君だけ、かたまっていた。リカちゃんと
イノッチはいなかった。剛君はギターが気になるのか、また会堂に行ってしまった。
田中さんと松山さんとミカちゃんは違うテーブルにいた。D君は願ってもないチャンス
だと思った。少人数だと本心が出る事をD君は知っていた。大人数だとあたりさわりの無い無難な事しか言わない。でもその心配がないので少人数だと人は本心が出る。
 ガッキーは今朝買ったゼクシィをテーブルの上に置いた。さすがガッキーいきなり勝負に出たな。とD君は思った。ガッキーをサポートしようと思い、「これはゼクシィじゃないか。この本よく読んでるの?」「うん、よく読んでるんだけど、肝心の結婚する気がある彼氏がいないの。いまフリーだけど、今度付き合う人と結婚したいと思っている。」
「ハッキリしてるな、ガッキーは。」とリーダーは言った。D君は「リーダーは今、誰か付き合っている人いるんですか?」と聞くと、「いないよ。僕ももう35歳だよ。独身も
もう飽きて来た。そろそろ結婚したいよ。」「リーダーはどんな人がタイプなんですか?
」「僕は割と慎重な性格だから、元気でドンドン進んでいくタイプの人が好きだな。」
「じゃあ、ドラマーみたいなタイプですね。」そのときイノッチが帰って来た。


                                    つづく