暖かく無関心なホットする人(P君) 653話

 5時25分、D君は会社から真っ直アパートに帰って来た。部屋に入ると冷蔵庫から豚の挽肉、キャベツ、ケッチャップを出した。彼はいつも同じ物ばかり作っていたが、毎日外食じゃ経済的に大変だしコンビニ弁当じゃ自分の好きな物ばかり食べ太ってしまうし、
何より料理するのが好きだった。ただし仕事で疲れているので、簡単な物ばかり作っていた。というわけで今晩はロールキャベツを作ることにした。まずキャベツの葉っぱを三枚
ちぎり、水で洗ってから豚の挽肉を入れくるくる巻いて楊枝で止めた。鍋に水を入れて
沸騰させてから、それらを入れた。しばらくして豚肉に火が通ったので、熱湯からお皿に
移しケッチャップをかけた。同時進行でご飯を炊いた。
 夕飯を食べながら、この貧しい食生活ももう少しだ。でも少し料理が出来た方が強み
だと思う。奥さんがいないと一人では何もできない人は精神的にも弱い。だからある程度
自分で家事が出来た方がいいと思う。そうすれば奥さんになる人の苦労がわかると思う。
なんて思った。
                                     つづく