暖かく無関心なホットする人(P君) 445話

 午後5時30分、D君は会社から真っ直ぐアパートに帰って来た。部屋に入ると冷蔵庫
から、明星チャルメラ、ほうれん草、ハム、を出した。ラーメンを作りながら、本物の
焼き豚だったら、もっと美味しいラーメンが作れるのにと思っていたが、そんなことより
、今度の日曜日の夕方のリカちゃん宅訪問のことで頭がいっぱいだった。
 そのラーメンにハムとほうれん草をのせ、夕飯にした。
 午後7時、聖書を読む時間だ。今晩読むのはヨハネによる福音書8章だ。8章は姦淫の罪を犯した女を石打ちの刑からイエス様が救った記事、少し難しい記事だったが、なんとなく
重要なことが書いてあることはわかった、この章は、聖書を紐解くヒントになる。例えば数学で、わからない難しいところをそのままにして先に進むと、それから先が全く分からなくなるのと同じことだ。何となくというのは、だいたい正しい。
何となく嫌だなあ、と言う事を無視して、そのまま突き進むと良くない方向に行ってしまう。何となくこれは重要だなあ、と言う事は、うまく説明できないけど重要な事だ。
この8章も、上手く説明できないけど重要なことだと思った。
                                    つづく