暖かく無関心なホットする人(P君) 389話

 午後5時15分、D君は会社の仕事が終わり、駐車場に歩いて行く途中「そうだ、今日は
火曜日だった。リカちゃんに電話していい日だった。」と思い、電話を掛けた。
「ブルルル、ブルルル、はい加藤です。」「リカちゃん、ディーンだけど。」「ディーン
」「昨日、リーダーから電話が来たんだけど、前に4月は青年会でバーベキューを奥多摩
で行う事を決めたのに、すっかりバンドのことで忘れていた事を話して来た。」「あっ、
そうだった。私もすっかり忘れていた。」「やっぱりそうか、ガッキーも剛君もイノッチ
も気づいていないよね?」「多分、何も言わないところを見ると、そうだと思う。」
「リーダーは田中さんと松山さんには、今度の日曜日に謝るそうだよ。美香ちゃんには
リカちゃんからその事を伝えて欲しい。それで美香ちゃんと田中さんと松山さんには
ミックスジュースのコーラスとして、参加してほしい事を二人で話したよ。」
「わかった。美香には私から話しておく。」
 D君はインプレッサに乗り込み、車で真っ直ぐアパートに帰って来た。部屋に入ると
まだ午後6時だった。「まだ皆、夕食を食べていないだろうから、リーダー、イノッチ。牧師先生に電話しておこう。」「ブルルル、ブルルル、はい桜井です。」「リーダー、
イザヤです。この間の続きですが、剛君とのセッションにリーダーも参加したいと言っていましたよね。その事で剛君と話したのですが、アパートでセッションするのは隣人から
苦情が来ると思い、教会の会堂で練習した方がいいのではと思っていますが。」
「そうですね、土曜日だから会堂は空いていますし、黒木君のアパートも近いので、参加
してくれるかも知れません。」
                                   つづく