暖かく無関心なホッとする人(P君)4612話

8:20 D君は朝食後いつものようにパソコンを開いた。(昨日TVで見た「東日本大震災から
生き延びた人々」のドキュメント番組を思い出した。彼らが共通していることは、「自分
のことしか考えていない人。自分さえよければそれでいい。」という事だった。普段だったらそれは他人に対して冷たい人かも知れないが、その非常時はそれだけが正解。家族であろうが、助けに家に帰ってはいけない。帰れば自分も津波に飲まれて死ぬ。何かを取りに家に
帰ってはいけない。1秒でも惜しんで、一刻も早く高台に逃げた人だけが助かった。それと
日頃から津波が来たら、「あの高台のあの場所に逃げること」を家族で決めていたことだった。そんな簡単な事だけど、それが生死を分けた。またスマホにメモを残すことは、余計に
バッテリーを消耗する。助かった後で安否確認をするとき、スマホのバッテリー残量が少ないと困ったことになる。パニック状態だと、「スマホのバッテリー残量が少ないと困ったことになる。」というところまで頭が回らなくなり、ついスマホに頼ってしまうみたいだ。
便利なものに頼る癖がつくと思いがけない落とし穴がある。めんどくさいことは誰もやりたがらない、が、そんなアナログな方が安全だと思う。だから重要な事は紙に書いておいた方が安全。スマホにメモを残してもバッテリーが無くなってしまったら、何が書いてあったかわからなくなってしまう。
                                     つづく