暖かく無関心なホッとする人(P君)4477話

8:45 D君は思った。(日本人の多くの人は「オリンピック中毒患者」だと思う。
特にスポーツ選手、過去のオリンピックメダリストだった東京オリンピック組織委員会の
面々はオリンピックと言う麻薬がないと生きていかれないだろう。だから目の前に氷山が
あっても、船を出向させることしか考えていない。しかし、世界に目を向けてみると世界の
人はオリンピックなどあってもなくても、どっちでもいいと思っている。米国はアメフトや
メジャーリーグの野球、プロバスケの方が大事だ。ヨーロッパはサッカーの方が大事だ。
世界中の人が熱狂するのはワールドカップ。それらが中止になれば世界中の人は黙っていないだろうが、オリンピックが中止になっても日本を除く世界中の人は、「あっ、そう。」と思うだけで全然気にしない。問題の日本でも8割の人が東京オリンピック開催に反対している。そもそもオリンピックは第二次大戦が終わったから、二度と世界戦争を起こさないようにと、世界中が平和の祭典として始めたものだ。だが今の世界はコロナという極悪国と戦争中だ。決して平和な世界でない。それなのに開催するというのは最初の理念とかけ離れている。それはいつのまにか富と名誉の祭典になってしまった。過去のモスクワオリンピック(1980年)で米国は、そのオリンピックをボイコットして選手を送り込まなかった。
そのとき、米国はソ連(ロシア)と冷戦の真っ最中だった。敵国と仲良く手を取って
オリンピックするなんて考えられなかった。今、「コロナで大変だからオリンピックどころじゃない。」と思ってボイコットする国が出てくれば、IOCも東京オリンピック組織委員会の面々も麻薬が手に入らないから、禁断症状が出るかもしれないが、それは麻薬中毒からの離脱の第一歩だからいいことだと思う。
                                     つづく