暖かく無関心なホッとする人(P君)4281話

8:25    「正樹の一人クリスマス(クロスロード)」第90話


 正樹は続けてマタイによる福音書25章を読み出した。   そこで天の御国は、たとえて言えば、それぞれがともしびを持って、花婿を出迎える十人の娘のようです。そのうち五人
は愚かで、五人は賢かった。愚かな娘たちは灯火は持っていたが、油を用意しておかな
かった。賢い娘たちは自分の灯火と一緒に、入れ物に油を入れて持っていた。花婿が来るのが遅れたので、みな、うとうとして眠り始めた。---------ところが夜中になって
、「そら、花婿だ。迎えに出よ!!」と叫ぶ声がした。娘たちは、みな起きて自分の灯火
を整えた。ところが愚かな娘たちは、賢い娘たちに言った。「油を少し私たちに分けてください。私たちの灯火は消えそうです。」しかし賢い娘たちは答えて言った。「いいえ、あなたがたに分けてあげるには到底足りません。それよりも店に行って自分のをお買いなさい。
」そこで買いに行くと、その間に花婿が来た。用意の出来ていた娘たちは、彼と一緒に婚礼
の祝宴に行き、戸が閉められた。---------そのあとで、ほかの娘たちも来て、
「ご主人さま、ご主人さま、開けてください。」と言った。しかし、彼は答えて、
「確かなところ、私はあなたがたを知りません。」と言った。
だから目を覚ましていなさい。あなたがたは、その日その時を知らないからです。


(ここで一つ気が付いた事がある。それは賢い五人の娘と、愚かな五人の娘の認識の違い。
賢い五人の娘は灯火用の予備の灯油を準備していたが、その油(キリストに対する信仰)
は他人に分けてあげられる種類の物ではないので、自分で用意するように勧めた。だが
愚かな五人の娘は、賢い五人の娘の用意していた予備の灯油を、いざとなったら分けて
もらえると思っていた。(そんなことできるわけないのに。だから愚か。)それと、
愚かな五人の娘は賢い五人の娘に断られてから、いまさらながら自分たちの灯油を買いに
行ったが、~(買いに行ったということは、彼女たちもその灯油を買うだけのお金を持っていたということだ。じゃあ、なんで先に買っておかなかったのかということだ。そのお金は
なんだろうか考えてみた? それは自分に与えられた時間(命)とエネルギーだと思う。
それを主のために使うか、他の事のために使うかが賢い五人の娘と愚かな五人の娘の違い
だと思う。)
                                     つづく