暖かく無関心なホッとする人(P君)4260話

13:20 D君は午後も小説を書き続けた。


    「正樹の一人クリスマス(クロスロード)」第77話


 正樹は続けてマタイによる福音書21-18から読み出した。   翌朝、イエスは都に帰る
途中、空腹を覚えられた。道端にイチジクの木が見えたので、近づいて行かれたが、葉の他は何もないのに気づかれた。それでイエスはその木に「おまえの実は、もういつまでも、
ならないように。」と言われた。すると、たちまちイチジクの木は枯れた。弟子たちは、
これを見て驚いて言った。「どうして、こうすぐにイチジクの木が枯れたのでしょうか?」
イエスは答えて言われた。「まことに、あなたがたに告げます。もし、あなたがたが、信仰
を持ち、疑うことがなければ、イチジクの木になされたようなことが出来るだけでなく、
たとい、この山に向かって、「動いて海に入れ。」と言っても、その通りになります。
あなたがたが信じて祈り求めるなら、何でも与えられます。」(実際にそうはならない事が
多いのは、それが神の御心ではない場合と、御心でも本当には信じていないからだと思う。
ここで重要なのは使徒の働き12章の4節からの出来事。その時、ペテロは捕らえられ牢獄に
入れられてしまった。教会では彼が助け出されるよう熱心に祈っていた。----ーだが、
奇跡的にペテロが牢から助け出され、教会の入り口のドア叩くと、女中のロダが出て、彼女はペテロが助け出されたと他の信者に告げたが、彼らはそれを信じなかった。(おいおい、
そのことを祈ってたんじゃないのか?)彼らはただ口先で「ペテロが救い出されますように
。」と言っていただけで、具体的にペテロが帰ってきて教会の玄関のドアを叩く場面を
イメージしていなかった。これは本当に信じたことにならない。)
                                    つづく