暖かく無関心なホッとする人(P君)3811話

18:45 D君は気が付いた。(アリについて考えていたら気が付いたことがあった。アリは
地上の表面にエサになるような物がある時だけ、それを取る時だけ地上に出てくる。では
それ以外の時はどこにいるかと言うと、地中に住居や食物倉庫など、網の目のように通路
が出来ている。これがもし人間だったら、地下にすごい都市を持っていることになる。
地下で普段生活しているから、敵に見つかることもない。人間も収入を得るために会社組織
(地上)に出てストレス(アリにしてみれば生きるか死ぬかのストレス)、収入(エサ)を
得たならすぐ地中に身を隠す。こう考えると人間とアリの共通点は多い。かえってアリの方が人間より賢いかもしれない。というのはアリはエサになる物のそばに、ある地上に出る
出口から出て真っすぐにエサに向かっていく。(どうしてそこにエサがある事がわかるかと言うと、アリの嗅覚は優れている。試しに食べ残した甘いお菓子を、じゅうたんに置いておくと、どこから集まってきたかわからないほどの大量のアリが集まってくる。彼らはエサを
得たらすぐに地下の都市に帰っていく。彼らは争わないでほかのアリのことも考え、エサを
独占しようなどと言う人間みたいな姑息な考えはない。アリの方が遥かに人間より偉い。
わかった彼らはエサを得るためだけに、地上と言う危険地帯に現われる。人間も収入を得る
ためだけに会社と言うストレス社会に現われる。アリが地上は危険な場所ということを知っているように、人間も会社組織というのは危険な場所ということをもっと知らないといけないと思う。
                                     つづく