7:30　D君とリーナは朝食を食べ終え、食器を片付け一休みしていた。

D君　「リーナ。新しく生まれるってこと実感したことある？」

リーナ　「何急に？」

D君　「僕はあるよ。新しく生まれるためには、古い自分は死なないといけないんだ。
　　　　それで洗礼を受ける時、一旦水の中に沈められるよね。それが古い自分が死ぬ
　　　　ことなんだ。で、そのあと水の中から出され息が出来るようになる。これが
　　　　新しく生まれること。つまりバプテスマだ。」

リーナ　「それは知ってる。」

D君　「でも聖書を読んでいて気が付いたことがあるんだ。」

リーナ　「何気になる？」

D君　「それはパウロのことなんだけど、彼は「私は日々死んでいる。」と言ったんだ。
　　　　パウロは毎日バプテスマを受けている気持ちだったと思う。みんな新しく生まれ
　　　　る、って簡単に言うけど、その前にちゃんと古い今までの自分に死なないと、
　　　　「新しく生まれる」ことは不可能なんだ。みんな一度バプテスマを受ければ十分
　　　　　だと思うよね。まあ儀式としてはそうなんだけど、気持ち的にはパウロのよう
　　　　　に毎日バプテスマを受けている気になるのは大事だと思う。」

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　つづく