暖かく無関心なホッとする人(P君)3428話

 15:40 サーティーはさっきのメールの返事を考えていた。(彼女は「どストライク」
というわけではないが「ストライクゾーン」に入ってる、明らかに僕に対しOKサインを出している。意外とど真ん中の速球は打てないことが多い。それはあまりにも「いい球」
なのでビビッて振り遅れてしまう。超美女も同じだ。あまりにも美人過ぎるとこっちが
先に恋をしてしまう。恋愛は先に恋をしてしまった方が負けだ。彼女は確かに可愛いけど
超美人というわけじゃない。自分にとってちょうどいいのかもしれない。それにもう一つ
理由がある。それはクリスマスが近いということだ。若い未婚の男女は何とかしてその日
に一緒に過ごせる彼氏彼女を作ろうと必死になる。でも12月に入ったら、9割がた相手の
カップルは決ってる。それは遅すぎる。で、一番焦るのは11月の後半。男も女も理想とする相手よりかなりレベルが下がっても、一人で寂しくクリスマスを迎えるよりまし、と
思って妥協する。相沢さんなら彼女にしたいと思う男性は山ほどいるだろう。それに前
から不思議なのは超イケメンの彼女はそれほど美人じゃない。多分なんだけど普通の美人
じゃ物足りなくなり彼女達をフッているうちに、付き合ってくれる女性がだんだんいなくなり、このままじゃ生涯独身だと思い仕方なく手を打ったのだろう。僕にとって彼女は
ちょうどいい美人かも知れない。ぐずぐずしてたら他の男に彼女を取られてしまう。
よし勝負に出よう。)そう思って彼はメールを書くことにした。


                                   つづく