暖かく無関心なホッとする人(P君)3426話

 11/20(水)10:30 サーティーはよく行く行きつけの新宿区にある喫茶店で
コーヒーを飲みながら考えていた。☕~(僕ももう29歳か。今はまだ若いからいいけど
、このまま何もしなければただ歳をとって39歳になる。そのころは中年太りで髪の毛も
薄くなっているだろう。今はモテキかもしれない。ただ不思議な事は自分が恋愛に興味
が無い時に限り、女性が自分に近寄って来る。で、彼女が欲しい時は女性が去っていく。
上手くいかないもんだな。自分としては教会の青年会のグループ交際の雰囲気は好きだった。ただミクルがいるからな。クリスマスも近いのにこのままじゃ教会のクリスマス祝会
に出席できないな。せっかくクリスマスに教会の「降誕劇」の役柄も決まったのにどうすればいいんだ。)そう思って頭を抱え込んでいると、最近この店に入ったまだ芸能界に
いた頃の堀北真希似の若い店員が近づいて来た。歳は、うーん25ぐらいだろう。


店員 「お客様、ご気分が悪いんですか?」


サーティー 「いやそうじゃないんですが、ちょっと困った問題がありまして。」


店員 「そうですか大変ですね。」


サーティーがしげしげとその店員の顔を見た。(結構かわいい。タイプかも。そうだ
この人を彼女にして彼女同伴なら、また堂々と青年会に参加できる。そうすればミクルも
大人しくなるだろう。でもそんなうまくいくかな?でも昔付き合った彼女とは結婚の一歩
手前まで行ったから、なんとかなるだろう。)


サーティー 「お気遣いありがとうございます。美味しいですね、この店のコーヒー。」


店員 「ありがとうございます。」


サーティー 「最近この店に入られたんですか?」


店員 「はい、まだ2か月ぐらい前に入ったばかりです。」


サーティーがチラッと名札を見ると「相沢」と書いてあった。


サーティー 「相沢さんって言うんですね。こんなこと言ったら失礼かも知れませんが
       もし嫌いだったら気にしないでください。相沢さんって昔の堀北真希に
       似てますね。すみませんちょっとファンだったんで。」


相沢 「えー、そんな美人じゃないですよ。お客さんこそイケメンですね。えーと誰かに
    似てるな?誰だったかな?----うーん。そうだ斎藤工だ。」


サーティー 「みんなによくそういわれます。自分じゃあまり気が付かないもんです。
       ちなみに僕は柳沢という小説家です。この店にはそうですね2年ぐらい
       前から来ています。ここに来ると煮詰まっていた考えから解放されるんで
       よく来ます。」


相沢 「そうなんですか。小説家の柳沢さん覚えておきます。え?もしかして今話題の
    本「OOOO」の作家の柳沢さんですか?」


サーティー 「ええ、まあそうですけど。」


相沢 「えーー。超感激。私あの本のファンなんです。今度あの本を持ってくるんで
    サインして下さい。それと良かったらメアド交換できますか?ファンレター
    みたいなもんですけど。」


サーティー 「ええ、いいですけど。」(今の若い子は積極的だな。まあとにかく上手く
       いった。「昔取った杵柄」ってこういうことを言うんだな。)


                                 つづく