暖かく無関心なホッとする人(P君)2612話

 午後5時30分、教会の玄関にはぞくぞくと人が入って来た。玄関は寒いので会堂の中に
入り、知り合いの信者さんと立ち話をする人が多かった。D君は今晩のクリスマス祝会で
余興にするクリスマススペシャル・クロスワードパズルの準備をしていた。夕飯の準備は
大体できていた。Bさんは教会に知り合いがいないので、D君の傍に立って、何をしているのか?さかんに聞いてきた。D君の思っていたとおりだ。自分が一緒に教会に行ったから、Bさんも話合い手がいてホッとできるんだ。もし知り合いが一人もいなかったら、
そんなところに一人では行きたくないだろう。D君は思った。ペテロも自分ひとりでは
イエス様のところに行かなかっただろう。でも弟のアンデレがしつこく一緒に行こうと
誘ったので安心していくことが出来た。自分はBさん(ペテロ)のアンデレだ。または
教会の窓口の受付係だ。窓口の前に立つ人は、立ち位置はこの世だが、その中で行われることに興味がある人だ。初めからどんどん中に一人で入ってくる人なんか一人もいない。伝道も初めはクリスチャンの友達が一緒に教会に行ってくれるから行かれると思う。
子羊を産むのは親羊(成熟したクリスチャン)であって、羊飼い(牧師)ではない。
少なくともこの教会にはリーダーという親羊がいる。自分もリーダーを目標にしてきたから、少しはリーダーみたいな親羊になってきたと思う。
                                    つづく