暖かく無関心なホッとする人(P君)2022話

 午後12時30分、D君は会社の近くにあるラーメン屋で昼食をすませ休んでいた。
つい隆一達の事を考えてしまう。もうアドバイスのメールを送らないつもりだったけど、
今ごろ二人とも不安なんだろうな、と思った。僕のメールが二人の安心感につながるかも
と思い、やっぱり軌道に乗るまでメールをしようと思った。
 今日は木曜だけど、土曜日は朝から大掃除だからアパートでリーナとずっと一緒だからメールする時間がない。あと2日しかないけど隆一達の助けになることを書こう。


    「グループ交際の強み」
隆一、聡へ 3日後に会えると思うとドキドキすると思うけど、いいことを思い出した。
自分のことだけど、恥ずかしながらリカに一目惚れだったけど、いきなりリカひとりを
デートに誘ったわけじゃないんだ。もしそんなことをしたら上手くいかなかったと思う。
じゃあどうしたかというとグループ交際から始めたんだ。リーダーとガッキーとリカは
言ってみれば鉄の絆で結ばれていた。この3人はガッチリ結ばれていた。リーダーは
ガッキーとリカが小学生の時、教会日曜学校の教師だった。ガッキーとリカは幼なじみ
だからこの3人はすごくがいい。僕はこのグループの中に入りたかったから、まず
リーダーと友達になった。そのころは教会でも女性達には話しかけなかった。リカと
二人きりに慣れたのは青年会のみんなで軽井沢のスキースノボー大会に行ってからだ。
それまでにリカは僕に対しての警戒感がなくなっていた。この距離感が恋人に非常に大事
。友達以上恋人未満、と言うところを通過しないと恋人にはなれない。それをいきなり
二人だけのデートに持ち込もうとするから失敗するんだ。女性は男性が考えている以上に
警戒感が強い。だからよっぽど親しくならないと二人っきりというのに抵抗感がある。
それでリーダーと親友と言うほど親しくなった。リーダーはガッキーとリカのお兄さん
なんだ。その兄の親友だったら、家に兄と遊びに来ても妹達は「あっ、また、お兄ちゃん
のクラスの友達が遊びに来ている。」としか思わないよ。それで隆一はアリスちゃんと
聡は三井さんと仲良くなりたいんだから、まずアリスちゃん、三井さん、と仲のいいリカと仲良くするのは簡単だよね。リカの横にはいつも僕がいるんだから、で今度の日曜日の教会のスタンダード青年会のあと、隆一か聡のミニバンだったら6人は乗れるから、その車にD、隆一、聡、リカ、アリスちゃん、三井さんの6人でイオンのスターバックスに
お茶に行くんだ。それなら彼女たちは全然重く感じないからOKだと思うよ。」


                                    by    D


                                                       つづく