暖かく無関心なホッとする人(P君)1927話

 10時10分、教会の玄関の扉を開けると、ホッと暖かい電気ストーブの熱が体に
じんわり伝わってきた。外の気温は多分0度ぐらい。ここは15度ぐらい。しばらく
4人でストーブ近くで固まっていた。
 隆一 「大輔の奥さんって女優の波留にそっくりですね。」
 リーナ「そうらしいですね。自分ではそうなのかな?とよく思います。
     このショートカットのせいで余計そう思われるんでしょうか。」
 10時15分、玄関の大きい扉が開いてリーダーとガッキーが入って来た。
D君 「あっ、おはようございます。」
リーダー 「おはよう、D君とリカちゃん。ところでそちらの方々は?」
隆一 「あいさつが遅れました。僕らは大輔と大学時代からの友達で、一緒に
   バーベキューをしたりスノボーをしてました。大輔から来たChristmasカードで
、この教会のクリスマスイブ祝会の案内を受けました。祝会は午後6時からですよね。
大輔が10時半から礼拝もあるから、よかったら早く来ていいよ。ってメールに書いて
ありましたが迷惑でしたか?」
リーダー 「いいえ、そんなことありませんよ。ところで大輔ってD君のこと?」
隆一 「そうですよ。こいつ昔から自分のことをDって、カッコつけて言ってたん
    ですけど、えっ、知らなかったんですか?」
D君 「別に隠すつもりはなかったんです。結婚式の時ちゃんと発表しましたけど、
   あまりにも地味な名前なんで、だって松本大輔ですよ。インパクトなさすぎ。
それじゃ覚えてもらえないよ。それにみんながD君Dさんって言ってたので、その方が
定着しちゃって今さら大輔君や大輔さんって呼ばれるの恥ずかしくて、それにD君は
4文字、大輔君は6文字、D君の方が短くて呼びやすいですよね。そろそろ会堂に入り
ましょう。」
                                   つづく