暖かく無関心なホッとする人(P君)1926話

 12月24日(日)は朝から教会は賑やかな日だった。10時30分から礼拝は始まるが、
D君の親友隆一と聡は夕方のクリスマスイブ祝会が待ちきれず、一刻も早く教会に来て
独身女性達に会いたかった。D君は思った。動機は不純でも、とにかく教会に来させる
ことが目的なんだ。事実、去年の自分がそうだったからよくわかる。最初は教会なんて
自分には関係ないところで、まさか自分がクリスチャンになるなんて思ってもいなかった
。ただ教会に行けば、新たな独身女性と出会えると思っていたからだ。隆一と聡も多分
当時の自分と同じ思いだろう。彼らは35歳だ。何とか30代の内に結婚したいだろう。
 D君とリーナを乗せた青い初代インプレッサが10時に教会に着くと、隆一のグレーの
ステップワゴンと聡の白いノアは教会の駐車場に止まっていた。外はパラパラ粉雪が
降り始めていた。D君のインプレッサが駐車場に止まると、隆一と聡は車のWindowを
降ろし、クラクションを鳴らし♩ー
 隆一「大輔(D君の本名)久しぶり、礼拝10時半に始まるんだよね。」
 聡 「おはよう大輔。クリスマスイブ祝会は夕方何時から始まるんだっけ?」
 D君「そうだよ。礼拝は10時半からで、クリスマスイブ祝会は午後6時からだよ。
    雪が降り始めて来たので早く教会の中に入ろう。」
4人は走って教会の玄関に向かった。
                                    つづく