暖かく無関心なホッとする人(P君)1222話

 午後7時、聖書を読む時間だ。今晩読むのは出エジプト記10章。主は彼らに奇跡を
見せつけるため、わざとパロの心を強情にした。それはイスラエル人が、自分たちの先祖
は、このようにしてエジプトから脱出できたことを彼らの子孫に語り伝えるためだった。
 モーセとアロンはパロの所に行って主の心を伝えた。いつまで私の命令に従わないのか
。まだ私に従わないのなら、明日イナゴの大群をあなたの領土に送る。イナゴの大群が
地を覆い地は見えなくなる。そして木は食べつくされる。また全エジプトの家に満ちる。
家臣達はパロに進言した。このまま主に従わないでイスラエル人を解放しないなら、
エジプトは滅んでしまいます、と。しかしパロは強情になり家臣の言う事を聞かなかった
。モーセはエジプトの地の上に杖を差し伸べた。主は終日終夜その地の上に東風を吹かせた。朝になると東風がイナゴの大群を運んできた。彼らが空気中を埋め尽くしたので、
太陽の光は遮られ地は暗くなった。イナゴの大群は地の草木や、雹の被害に残った木の実
を食べつくした。エジプト全土に緑の草木は無くなった。パロはモーセ達に懇願した。
どうかもう一度だけ、私の罪を許してくれ、と。モーセは主に祈った。すると強い西風
が吹いてきてイナゴの大群を葦の海に追いやった。エジプト全土に1匹のイナゴも残らなかった。しかしパロは再びモーセを欺いた。主はモーセに「あなたの手を天に向けて差し伸べ、闇がエジプトの地の上の上に来て、闇に触れるほどにせよ。」と命じた。モーセが
言われたとおりにするとエジプト全土は3日間、真っ暗闇になった。しかしイスラエル人
の住む所には光があった。パロは我慢出来なくなりモーセに主に仕えるためイスラエル
人を連れて行っていい、ただし羊と牛は留めておくように言ったが、モーセは羊と牛は
生贄に使うので連れて行かなければならない事を伝えた。しかし主はパロの心を強情に
した。パロはまたしてもイスラエル人を解放しなかった。
                                    つづく