暖かく無関心なホッとする人(P君)1060話

 午後5時30分、
D君のインプレッサは会社から真っ直ぐアパートに帰って来た。🚙 階段を上り
一番奥の204号の玄関ドアを開けると、ムアーという熱気があった。彼はこの瞬間が
嫌いだった。慌てて部屋に入り窓を開け換気扇を回した。温度計を見ると35度だった。
「仕方ない、今が一番暑い時期だ。7月の終わりからお盆頃までが一番暑い。たかだか
半月ぐらいだ。でもこの半月ほど時間が長く感じる時は無い。」と思いながらエアコンを26度に設定してONにした。部屋が涼しくなるまで、冷蔵庫からアイスコーヒーと氷を出して冷たい飲み物を飲んで体を冷やした。続いて今日は辛いカレーを食べたかったので、作ることにした。リカちゃんの家では辛口カレーが作れないけど、今日は一人だから限界まで辛いカレーを作ってみよう。と思った。冷蔵庫から牛肉、玉ねぎ、にんにく、人参、ピーマン、ハウスジャワカレー辛口、SBカレー粉、SB食品ガラムマサラパウダーを
出した。まずカレー用の鍋にサラダ油を引き、ガスの火で熱し、一口大に切った牛肉と
微塵切りにしたニンニクを炒めた。それからカレーの本に玉ねぎを飴色になるまで炒めると美味しいルウになると書いてあった。今日は時間がたっぷりあるから、この方法で作ろうと思い、フライパンに油を引き、一口大に切った玉ねぎを飴色になるまで炒めた。
その飴色の玉ねぎをカレー用の鍋に入れ、一口大に切った人参とピーマンも入れ、水で
ヒタヒタにして煮込んだ。🍲~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
一番硬い人参が柔らかくなって来たので火を止め、カレールウ、SBカレー粉大さじ一杯
、SB食品ガラムマサラパウダー小さじ一杯を入れ掻き混ぜた。味見して見ると、辛口
だけあってリカちゃんの家のカレーより、このカレーの方が彼の好みだった。同時進行
でご飯も炊いた。
 午後6時30分、
彼はTVを見ながら、夕飯の辛いカレーを汗だくになって食べた。でも何かを征服したようで嬉しかった。
                                    つづく