暖かく無関心なホットする人(P君)958話

 午後7時、聖書を読む時間だ。今晩読むのは創世記27章だ。イサクは歳を取り目が
よく見えなくなった。長男のエサウを呼び寄せ、「歳を取ったのでいつ死ぬかわからない
から野に出て行って、私のために獲物をしとめ、それで美味しい料理を作り、ここで私に
食べさせておくれ、死ぬ前に私自身がおまえを祝福したい。」と言った。
 ところがリベカがこの話を聞いていた。それでエサウが野に出かけた時、リベカは
その子ヤコブに、「これこれしかじかの理由で、あなたの兄エソウは動物を狩りに出かけたことを教え、兄エソウが帰ってくる前に、飼っている群れの中から最上の子ヤギ2頭を
私の所に持って来るように、それで私が父上の大好物の料理を作りましょう。それを
あなたが父上のところに持って行けば、召し上がって死ぬ前にあなたを祝福して下さるでしょう。」と命じた。ところがヤコブは母リベカに「でも兄さんエソウは毛深い人なのに
私の肌はなめらかですので父上が私を触れば、すぐ気づき祝福どころか呪われます。」と
言った。しかしリベカは何とか次男ヤコブが祝福されるように考えた。「その呪いは私がうけます。」それで少し安心したのかヤコブは、行って動物を取って来て母に渡した。それで母リベカは大好物の料理を作った。それから母リベカは長男エソウに着せるはずの晴れ着を次男ヤコブに着せ、子ヤギの毛皮を彼の手と首のなめらかなところにかぶせてやった。こうして料理をヤコブに持たせ父ヤコブの所に行かせた。父ヤコブは初め、その人物が本当にエソウか疑っていたが、母リベカの策略で見事父ヤコブを騙す事に成功し、次男ヤコブを祝福させた。
 ところがその後、長男エソウが野で仕留めた動物を持って来て、それを料理して
父イサクの所に持って行って祝福を得ようとしたが、父エソウは身震いして「それならさっきの人はいったい誰だのかったのか?おまえが来る前に全部食べて祝福してしまった。だから彼が祝福されると言うと、エソウは大声で泣き叫び悲しんだ。「お父さん、
私も祝福してください。」と言ったが、父は「おまえの弟が来て私を騙したのだ。
そしておまえの祝福を横取りしてしまったのだ。」と言った。祝福を奪われた兄エソウは弟ヤコブを憎んだ記事などだった。
                                     つづく